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2010年8月7日 コゲラの会都立水元公園夜間観察会

  • お祭り状態
    暑い夏です。水元公園は夜を迎え風が心地よくなりましたが、林の中は湿度が高かったです。残念ながら昨年に続いてのノコギリクワガタ観察にはいたりませんでしたが、クツワムシの大量発生を確認できました。東京23区内ですよ。

環境浄化植物

  • 2010/5/10
    環境浄化植物「サンパチェンス」を一人でも多くの人に知ってもらうため、ここではサンパチェンスのことをちょっとだけ詳しく紹介していこうと思います。

第二回エコツーリズム

  • Park2odaiba_019
    2010年3月28日に実施された第二回エコツーリズムミステリーツアー(浜離宮庭園とお台場第六台場)のカワウ探求ツアーです。

第一回エコツーリズムin水元公園

  • Img_8958
    水元公園で行われたタカエコ・橋本プロの自然観察会の写真集です。

2009 かつしかっ子探検隊

  • Takasagowoodstock2009_017
    2009/10/10 荒川河川敷自然公園、天高く馬肥ゆる秋、秋空の下、かつしかっ子探検隊(葛飾区環境部環境保全課主催)が開催されました。 講師は、タカエコ(福岡清治郎)とプロ自然案内人の橋本浩基さんです。 当日のプログラム ・植物たちの越冬戦略 - くっき虫を探してみよう -  コセンダングサ・アメリカセンダングサ・オオモナモミ等多数 ・秋の虫観察  コオロギ・バッタ類、カマキリ等 ・秋のギフト  六つの部屋のある箱にグループ毎に色々な自然の贈り物を詰め込みました。

2009年8月8日 コゲラの会都立水元公園夜間観察会

  • ウスバカミキリ
    コゲラの会に講師として招かれたタカエコ。午後三時よりクヌギの木にトラップを仕掛けます。果たして結果は?

スプリングエフェメラル

  • アズマイチゲ
                       

わたしにできること

  • 省エネ家電の導入
    身近な工夫から新エネルギーを使用した大きな提言まで、エコカルタも含めて収録してあります。ぜひ、今から実行してください。

東京23区秋の鳴く虫観察会

  • カネタタキ
    東京23区内でも十数種の鳴く虫を楽しむことができます。 聞きなしは、習うより慣れろで、場数を踏むしかありません。 生息環境、住み分けを知っていればこの半分はわかります。 頭上の樹木にいるマンション族、これはアオマツムシだけです。 腰から頭くらいの中層の住人、これらは、カンタンとカネタタキだけです。残りのほとんどが地面にいるジベタリアンです。 秋の夜長をお楽しみください。

タカエコ映像集

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都会のナチュラリスト入門講座ー土手・街のバッタたち

  • スズムシ
    バッタ・コオロギ・カマキリinTokyo23区

タカエコの都会のナチュラリスト養成講座・野鳥編

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タカエコの都会のナチュラリスト養成講座・虫たちの越冬戦略編PART1

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タカエコの都会のナチュラリスト養成講座・街路樹編

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タカエコの都会のナチュラリスト養成講座・食い物編

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タカエコの都会のナチュラリスト養成講座 むしたちの越冬戦略 PART2

  • クロナガオサムシ
    タカエコの都会のナチュラリスト養成講座 むしたちの越冬戦略 PART1には、本来51枚の写真が掲載してありましたが、サーバーとの相性が悪く、全部反映されませんので、こちらに半分移しました。 サムネイルの写真の上をクリックするとそのむしにいけます。 ホームページトップに戻る時は、左上部のhttp://takaeco1.cocolog-nifty.com/をクリックして下さい!

タカエコのナチュラリスト講座ー知ってて欲しい帰化動物たち

  • ワカケホンセンインコ
    多くの移入種が、帰化動物となって生態系に脅威を与えている現状を理解しましょう。 タカエコトッブページへは、左上アドレスをクリック!

都会のナチュラリスト入門講座ー都会のセミ事情

  • 羽化殻
    都会(東京23区)のセミは6種類 何がいるのかな? 2008年近況 5月の低温・多雨を受けて、アブラゼミ・ミンミンゼミが数を減らしています。湿地の好きなニイニイゼミは逆に数を増やしています。 ツクツクボウシも例年より一週間程、早く出ています。 出前講座の受付は、以下まで! takaeco1@w5.dion.ne.jp 2008年度は満杯でお受けできません。来年の予約は承ります。

動物たちの事件簿・生態系編

  • ハリネズミ
    生態系のピラミッド 底辺が狂ったり、最上部がいなくなったりで崩壊の危機。 見て、実証してください。 報告は、以下へ。 takaeco1@mcn.ne.jp

生物たちの事件簿

  • ツマグロヒョウモン
    人為的な行為によって、各地で様々な事件が勃発。

エコカルタ

  • グリーンコンシューマー
    WG 使使 WG

世界一不思議な場所・東京都上野不忍池

  • キンクロハジロの一団
     世界一不思議な場所、それは、東京都台東区上野の不忍池。 人々が、冬に渡来した冬鳥の鴨やユリカモメに餌付けをして、すっかり彼らは、警戒心を無くし、人間に媚びることで生活しています。 関連ページ http://takaeco1.cocolog-nifty.com/blog/2007/04/post_76bc.html

屋上緑化 -『ストップ! ヒートアイランド」

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首都圏近郊桜の名所

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環境先進国

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ごみ問題

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ごみ問題

柴又小学校総合学習の時間

2007年 かつしかっ子探検隊

  • ムラサキツバメ
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街並みウォッチング

  • 街並みウォッチング終了
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  • 森の木と牡蠣の養殖の関係
    地球上に存在する水の量約14億キロ立米のうち、海水が96.5%、淡水は2.5%で、陸地表面にある水(表面水)は10万キロ立米で、全水量の10,000分の1以下。

2007年 中央区環境講座

  • 2008年7月3日の講座1
    2007年8月18日の講座風景

葛飾区・自然環境レポーター・50の生物指標

  • ヒヨドリ
    2008年 葛飾区自然・環境レポーター研修 講師 タカエコ 環境カウンセラー 福岡清治郎 2008年9月1日 19:00 葛飾区ウィメンズパル二階視聴覚教室 ・50の指標生物 ・動物たちの事件簿 ・わたしのできること 2時間 http://www.city.katsushika.lg.jp/kurashi/141/014163.html

地球崩壊 - 人類への警鐘 -

  • UCLA サットン教授の講義
    2008年2月6日よりタカエコの小説が始まりました。不定期更新ですが、ご購読お待ちしています。

Google Earthの学習利用・講座利用の考察

  • フードマイレージ
    Google Earthの小中学校の総合的な学習の時間、多岐にわたる授業への活用、市民講座・環境講座への利用など、活用方法を考察していきます。新しい展開と手法なので、概略を紹介しますが、データが蓄積され次第、詳しい記述を書き足していきます。

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スギ林の逆襲

2007年1月27日 (土)

国産・地域材復活へ


スギを多く使った家の魅力について語る田村さん(京都府大山崎町で)

 ふんだんにスギ材を使ったその家は先月29日、施主の小学校教師夫妻に引き渡された。京都府南部、大山崎町の二階家。天井、壁、柱、梁(はり)、2階の床、ちょっと変わった室内バルコニーにもスギが使われている。

 「柔らかい。水を含む力があり、湿気を吸い取る。断熱性が高い。スギは魅力的な材料」と、設計を担当した「もえぎ設計」(京都市)の1級建築士、田村宏明さん(46)は言う。

 田村さんは15年前、ある研究会で知り合った京都府美山町森林組合の営業担当に、「ぜひ使ってみて」とスギの板見本数枚を渡された。その時は「高級材以外はそったり、すいたり(縮んだり)、節があったりで、使ったらクレームの嵐だろうなあ」と思った。

 その直後、「日中留守が多いので、サンルームのような物干し場を作りたい」という看護婦さんの家の増築に、試しに使ってみた。これが予想外に気に入られ、知人や友人宅の増改築時に木の使用を広げた。もえぎ設計が木材を積極的に使った個人住宅、保育園などはこれまで200軒になる。

 1964年までに段階的に木材の輸入規制が全廃された。国産材需要は少し伸びているものの、輸入材は供給量の8割を占め、国産材は2割に過ぎない。

 もえぎ設計は、京都の木にこだわり、家づくりを進める団体「京・杉の家・座」の中心だ。林野庁によると、こうした地域の木による家づくりを目指すグループは全国で218にのぼる。

 中心部から柱を取り、周りから4枚の板を取るのがスギ製材の基本。需要の低迷が長く続いたのは、マンションのように木材の柱を使わず、日本間もない集合住宅が増えたのも一因だった。外壁材や建築現場の足場として多用された板材も使い道が減った。

 需要を復活させるため、使われなくなったスギ板材を活用した集合住宅の建設が近く、兵庫県姫路市で始まる。京都大学などのグループが開発した工法が、2階建て県営住宅の建て替えに初めて採用された。2枚のスギ板を合わせ、その間に鉄板を挟んで強度を高めたのがポイント。グループは、3階建て以上の集合住宅の開発も進める。

 京大助手の小林広英さんは「柱にならない間伐材でも、板なら取れる。無駄なく使い、木の価値を最大限に発揮させる。要はいかに木をおいしく食べ尽くすか」と話す。

 「ウッドマイレージCO2」という指標がある。消費地までの木材総輸送距離に着目し、輸送時に出る二酸化炭素量をはじき出す。当然、輸入材は大きく、国産材は小さい数値になり、地球温暖化促進への“貢献度”が一目瞭然(りょうぜん)になる。林業関係者や研究者らが研究し、普及を進めてきた。

 京都府をはじめ、県内産の木材に産地証明書を出す動きも広がる。大山崎町の家は、京都府地球温暖化防止活動推進センターが審査したうえ、「京都府産木材証明書およびウッドマイレージCO2計算書」を出す予定という。

 「直木(すくき)(まっすぐな木)」と呼ばれ、古来、日本人に親しまれてきたスギ。荒れるスギ林に人の手が入り、よみがえる日を目指して、様々な取り組みが始まっている。(この連載は、編集委員・河野博子、科学部・佐藤淳、地方部・木田滋夫が担当しました)

(2006年4月8日  読売新聞)

2007年1月26日 (金)

担い手誘致、優遇策カギ


都会からの移住者が、林業の重要な担い手となっている(和歌山県日高川町で)

 和歌山県日高川町(旧美山村)の山林で、ヘルメット姿の作業員4人が1本のスギを取り囲み、間伐作業にかかった。チェーンソーが幹に食い込み、切れ目から白い木くずが噴き出した。「引っ張ってくれ」。幹に渡したロープが引かれ、高さ15メートルの木が小枝をバラバラと降らせながら横倒しになった。

 「4人とも都会からの移住組。でもすっかり中堅ですよ」。作業を見守っていた美山村森林組合参事の下西千秋さん(55)が目を細めた。

 面積の約9割が山林というこの林業地域で、組合員約40人の平均年齢が60歳に達したのは1990年ごろ。山の手入れを担う作業員を村の広報紙で募集したが、応募者はゼロだった。

 きつい肉体労働、滑落や木の下敷きになる危険、何より収入の低さが敬遠された。200~300万円という作業員の平均年収は、全国の給与所得者の平均439万円を大きく下回る。「地元の若者は、あきらめるしかなかった」と下西さんは振り返る。

 村は95年、森林組合による新規採用作業員の給与の半額を2年間補助したり、移住者向けに村営住宅を建てたりする「グリーンキーパー」事業を開始。事業は7年間続き、大阪や京都の会社員ら19人を採用した。

 この“成功例”を踏まえ、和歌山県は林業後継者の確保を後押しする制度を国に提案。転職者の研修費を国が補助する「緑の雇用担い手育成対策事業」が2003年度に始まった。

 中西唯満さん(38)がこの制度により、大阪の建機リース会社から美山村森林組合に転職して4年。移住者のための村営住宅の前には、澄んだ小川が流れる。7歳と5歳の息子は最初の夏、その川で毎日遊び、長男はすぐ泳げるようになった。「こんなにたくましかったっけ」。真っ黒に日焼けした顔を見て、「移住して良かった」とつくづく思った。

 だが、家計から見ると、あこがれの「田舎暮らし」の内実は厳しい。年収は以前の半分以下。家賃約2万円、食費、光熱費を払うとほとんど残らない。畑を借りてジャガイモなどの野菜を作り、不足分は貯蓄で補っている。副収入を得ようと、木工の手習いも始めたが、先行きには不安がつきまとう。「先のことは考えないようにしている」。中西さんは言う。

 1960年に44万人いた全国の林業従事者は2000年には7万人まで減った。林野庁によると、緑の雇用制度で林業に転職した人は03、04年度で計約4100人。制度によらない採用者を含めると、それ以前は年間2000人程度だった新規就業者は倍増し、ようやく林業従事者の減少に歯止めがかかった。

 だが、農林水産省の調査によると、96~99年に林業に就いた人のうち、03年も続けていたのは55%だけ。旧美山村でも移住者34人のうち5人が「体力的にきつすぎる」と去っていった。

 「移住組は今や、山を守るのに欠かせない存在になった。単なる『労働力』と見なして利用するのではなく、土地を買いやすくしたり、税制面の優遇も必要だ」と下西さんは考える。

 緑の雇用制度で林業の担い手となった人の平均年齢は40代前半。地元の人たちと違って、土地を持たず、十分な貯蓄もできない移住組が、今後林業を続け、家族と暮らしていけるのか。制度の成否はこの一点にかかる。

(2006年4月7日  読売新聞)

2007年1月25日 (木)

世代交代へ境界線復元


GPSを使った森林の境界線画定作業。人工衛星の信号を受ける受信機を背負った作業員が正確な位置を測量する(秋田県湯沢市)

 銘材「秋田杉」を産出する秋田県湯沢市。雄勝広域森林組合で、「切畑愛林会」の高橋安雄さん(66)は古びた手書きの絵図を大事そうに広げて見せた。折り目が破れ、裏から粘着テープで補強された和紙に境界線が描かれ、区画ごとに数字が示されている。別に貸し付け台帳があり、各区画を借りる人の名前が記されている。

 愛林会は地区の共有林約240ヘクタールを共同で管理するための組織だ。絵図は1954年、立ち木の所有権争いを防ぐために作られた。

 戦後の拡大造林の時代。会員は競って雑木林を伐採してスギを植え、農業や会社勤めのかたわら、休日になるとそれぞれ借り受けた1ヘクタールにも満たない山を管理してきた。

 だが、植林、下刈り、間伐と続く骨の折れる作業を担った世代は高齢化が進み、次の世代は山に足を踏み入れたこともない。

 山は荒れ果てた。昨年来の大雪で残雪が1メートル近く残る切畑地区では、枝打ちされないままの枝が放射状に伸びて垂れ下がっていたり、幹が二股(ふたまた)に分かれたまま成長した大木が目立つ。

 50アールを借り受け、スギを植えた小松幸吉さん(78)が山に入らなくなって10年たつ。「もう自分は手入れできないし、勤めが忙しい息子にも頼めない」とあきらめ顔で語った。

 山林の境界線も分からなくなりつつある。登記上、共有林の所有者はすべて愛林会。手がかりは緯度経度もない絵図と、当時を知る高齢者の記憶しかない。

 「山林の手入れは、隣同士まとまった方がコストを削減できる。境界線がはっきりしないと、材木の所有権をめぐる争いごとを招きかねない」と、森林組合の武田昭雄さんは心配する。

 農林中央金庫が全国100森林組合を抽出して実施した調査によると、それぞれの組合で森林の境界が把握されている割合は3割で、それも一部の担当職員だけが知っているケースが大半だった。広島県では所有林を間伐した人が、隣の山林所有者から「勝手に伐採された」と、植え直しを求められたケースもある。

 先月24日、森林組合や近くの愛林会の関係者計20人が集まり、人工衛星の信号を受け、受信機の位置を正確に知ることができる全地球測位システム(GPS)の講習を受けた。農林中央金庫の基金を活用し、GPSを使った境界線の復元に取り組むことになったのだ。復元といっても、実際には境界線の引き直し。会員が立ち会って境界の緯度経度を正確に記録する。

 「山から足が遠のいた人を山に呼び戻し、森林の共同管理につなげたい」。自ら80アールのスギ林を管理する高橋さんは、期待する。

 国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、2000年の山間農業地域に住む65歳以上の比率は全国平均を10ポイント以上上回る28・1%。これが30年後には40・1%に達する見通しだ。

 平成に入って、切畑愛林会の貸し付け台帳には「脱退」と「返還」の文字が目立つ。共有林の6割は、樹齢がまだ40年以下。「秋田杉」は伐採適齢期が80年で、売れるのはこれからなのに、これまで約30人が地元にいながら、山を手放した。そのほとんどは後継ぎのいない高齢者だ。

 世代を超えて引き継がれなければ銘材は生まれない。愛林会が夏に予定する境界線画定作業に、何人の会員が参加するのか。前途は多難だ。

(2006年4月6日  読売新聞)

2007年1月24日 (水)

花粉抑止へ一つの賭け


自分が育てたスギ林について語る原島和一さん(東京都奥多摩町で、立石紀和撮影)

 「植えろと奨励しておいて、『花粉が出て困る。金出すから切ってくれ』と言われても。自分で苦労してない都の連中は、どうしてこれだけの木ができたかわからない」。東京・奥多摩町の原島和一さん(82)は、地区説明会を思い出しながら、怒りがおさまらない。

 東京都が今年度始める「スギ花粉発生源対策」。今後10年間で花粉を多く出す樹齢30年以上のスギやヒノキ約1200ヘクタールを皆伐し、伐採跡に花粉が少ない品種のスギなどを植える。花粉飛散量は2割減るといい、費用はざっと30億円。1本切って植えるのに1500円かかるとして、個人や企業から寄付も募り始めた。

 山主から都が木を買い取って伐採して売り、跡地への植林や手入れの費用を山主に払う。都の森林面積の7割は西多摩地域に集中し、その4分の3が私有林。対象地や買い取り価格は未定だが、山主の協力がカギと、地区説明会を進める。

 右手にカマ、腰にノコギリをつり下げ、原島さんがスギ林の中を、ひょい、ひょい登っていく。多摩川の渓流の音が聞こえ、時折きらめく光が差してくる。

 幹回りが30センチほどのスギの幹からぶら下がっていた針金をつかみ、「雪の重みでかしいだのを起こして、近くの木の根から針金を張って支え、まっすぐになるようにする。普通は後で取り除くんだがな」。

 約5ヘクタールの山のスギは、亡き父と和一さんが植えた。小さい時から、見よう見まねで山仕事を覚えた。兄が病死した後、10年勤めた都庁を退職し、その後町役場に勤めながら、休日になると山仕事に精を出した。

 1979年(昭和54年)に山を相続してからは、木を切っていない。東京のスギの価格は、伐採・搬出費用を引いて山主に入る山元立木価格(1立方メートル当たり)で91年に1万1246円だったのが、03年には2000円へと、急落した。

 植林や手入れの費用を出す、と言われても、原島さんは素直にうなずけない。「苗木は、子供と同じで手がかかる。下刈り、雪起こし、藤切(ふじぎ)り、枝打ち。いったい誰がやるのか」。子供3人は山を相続したがらない。人手不足なのだ。

 花粉症患者は今や国民の6人に1人、首都圏では4人に1人。患者の約7割は、スギ花粉症とされる。

 国立病院機構相模原病院の石井豊太耳鼻咽喉科医長は「今年初めて症状が出た人が、来院患者の2割はいる。昨春、花粉を吸って発症の準備段階にある人は、花粉量が少ない今年でも発症の可能性がある」と警告する。気象業務支援センター専任主任技師の村山貢司さんは、今後50年にスギ花粉は1・7倍、患者は1・4倍に増えると試算する。

 「花粉の発生源そのものを絶つ、という主伐に踏みきるのは、全国で初めて」と都の岡田義之・産業労働局森林課長は胸を張る。

 しかし、懐疑論もくすぶる。「スギを社会に迷惑を及ぼす公害発生源のように扱い、取り除けば問題が解決する、というのは間違い。花粉症の要因は複合的。木材価格をさらに引き下げる恐れもある」と、原島幹典・岐阜県立森林文化アカデミー助教授は指摘する。原島和一さんの割り切れない思いとも通じる。

 都や都森林組合は「木材利用を促進し、需要を増やして林業や森林の再生につなげたい」と言う。

 花粉症対策は、一つの賭けでもある。

(2006年4月5日  読売新聞)

2007年1月23日 (火)

拡大造林、残された負担

 東京都八王子市に住む主婦、荻原和江さん(62)は、檜原村にスギ2万3300本を所有している。それが今、悩みのタネだ。

 1959年(昭和34年)に父、谷七さんが植えた。30年契約で山主と結んだ植林用地貸借契約はその後延長されたが、国産材価格の暴落で、木を伐採して売ることができないからだ。

 12歳の時から奉公に出て職人になり、八王子でネクタイに柄をつける捺染(なっせん)業を営んでいた父は、「いきづまった時に」と一人娘の和江さんのためにスギ林を残した。植林や手入れに払った費用は計300万円になる。「父の遺志を無駄にしたくないのですが」と和江さんは、ため息をつく。

 荻原谷七さんのように山主から土地を借りて木を植え、伐採期に収入を分け合う分収林契約を結ぶ人が増えたこのころ、関東地方の山村を回った林業試験場の職員、紙野伸二さん(83)(元東京農大教授)は、植林への関心の高さに驚いた。

 「スギを植えれば、銀行預金よりもうかるというのは本当か」「何年たてば収入になるのか」。公民館に詰めかけた地下足袋の男たちや割烹(かっぽう)着の主婦らから、質問攻めにあったという。

 戦後、建材や紙の材料として、木材は飛ぶように売れた。1955年(昭和30年)から10年間で、木材価格はほぼ2倍になった。

 植林ブームを後押ししたのが、1954年(昭和29年)に本格化した「拡大造林政策」だ。この年から、人工林伐採跡への再造林の場合は補助金の額が引き下げられたが、天然林の伐採跡にスギ、ヒノキなどの針葉樹を植えて人工林を広げる拡大造林の場合には、国と県から費用の半額という従来通りの補助が受けられた。

 木材価格の急騰は物価上昇の引き金にもなった。ハゲ山が増えて山の荒廃も懸念され、木材供給の増大と植林を求める世論の圧力は高まっていた。

 1955年(昭和30年)、河野一郎農林相は、国が責任を持って民有林を人工林に変えていくという「国営造林」構想を打ち出した。紆余(うよ)曲折を経て、都道府県が公社を設立し、山主と分収林契約を結んで造林を進め、奥地などは森林開発公団(現在の緑資源機構)が造林を行う体制ができた。

 林野庁の統計によると、1960(昭和35)~2003(平成15)年度に行われた拡大造林は、累計で約625万ヘクタール。現在の人工林1000万ヘクタールのかなりの部分が生み出された。

 高知県檮原(ゆすはら)町の川上寿一郎さん(57)は、山師として、滋賀県北西部で長い出稼ぎ生活を送った。最初はナラ、ブナなどの天然林を伐採・搬出したが、1976年(昭和51年)からの20年間は、もっぱらスギを植え続けた。滋賀県の林業公社の孫受け仕事。20年したら間伐材を切り出す見通しだったが、価格低迷で金にならないため、「切った間伐材は山の肥になった(ころがしておいた)」という。

 国産材価格の低迷で、事業見通しが狂ったのは、滋賀県の林業公社だけではない。38都道府県にある計42の林業公社が抱える農林漁業金融公庫、都道府県などからの長期借入残高は、なんと1兆円(未払い利子分を除く)を超える。

 1996年(平成8年)、林野庁は、広葉樹林と針葉樹林が混ざる複層林を増やすとする森林資源基本計画を打ち出した。拡大造林政策にようやく終止符が打たれたが、膨大なスギ林と借金が残った。

(2006年4月4日  読売新聞)

2007年1月22日 (月)

山守なく、山が崩れる

スギ林が崩れ、民家が押し流された現場で、山の荒廃を嘆く佐保博宣さん(宮崎県日之影町)

 日向灘に注ぐ五ヶ瀬川沿いに広がる宮崎県北部の山に、昨年9月の台風14号の傷跡が、今なお生々しい。

 上流の日之影町。15世帯の集落をのみ込んだ土砂崩れの現場には巨大な岩石が交じるこげ茶色の土砂が扇形に広がり、泥まみれのスギの倒木が折り重なる。

 「落雷のような低い音だった」。自宅を失った高尾早苗さん(61)は早朝、避難先の小学校で聞いた不気味な土砂崩れの音を、今も忘れることができない。驚いて外に出ると、集落はほとんど押し流されていた。

 県によると、土砂崩れは山頂付近のスギの人工林内で起きた。土砂は中腹の木をはぎ取りながら、約500メートル滑り落ち、小学校の体育館をかすめ川に達した。

 土砂崩れが起きたスギ林は樹齢45年。所有者の女性(72)は「山の手入れをしていたのは、亡くなった夫が元気だった15年くらい前まで。間伐はいつやったか覚えていない」と語った。

 林野庁によると、間伐をしないと下草や低木が育たず、土壌が雨と一緒に流されやすい。木立が込みあい、根の張りが弱くなるため、土砂崩れも起きやすくなる。間伐が必要な樹齢11~45年の人工林(民有林)は全国で585万ヘクタール。このうち間伐が行われたのは28万ヘクタールに過ぎない。

 五ヶ瀬川の南側を並行して流れる耳川。その中流にある美郷町にも厳しい現実があった。国道から支流沿いに林道に入ると、薄暗い林の一角に、ススキが生い茂る約3ヘクタールの斜面が開ける。さらに登ると、山頂近くにも同様の斜面があった。伐採後、植林されないままの植林放棄地だ。

 宮崎県林業技術センター特別研究員の福里和朗さんは「伐採後3年以上植林が行われていない美郷町内の放棄地は、確認できた分だけで15か所。最大のもので40ヘクタールもある」と説明する。

 日本大学の阿部和時教授によると、スギ林の場合、伐採後5年で根が腐り始め、山地の斜面が崩壊するのを防ぐ崩壊防止力が半減してしまう。植林放棄地の増加は、新たな土砂災害を誘発する危険性を高める。

 林野庁が全国の林業経営者を対象に実施したアンケート調査で、「周囲に伐採後の植林が不十分な山林がある」との回答は全体の約4割。「これから増加する」は約6割に達した。

 「山林を買ってくれる人を探してくれないか」。各地の森林組合に寄せられるそんな相談が最近、増えた。取引が成立することはほとんどない。日本不動産研究所の八木正房主任研究員によると、林地の価格は過去14年連続で下落。林道から遠かったり、急傾斜地だったりするとタダ同然でも買い手がつかない。

 「山がこれほど荒れるなんて」。日之影町の佐保博宣さん(76)は土砂崩れ現場に立ち、ため息をつく。

 若者たちが都会へ出ていった高度成長時代。森林組合の若手幹部として、「勤めに出た連中に負けるな。退職金を作るつもりでスギを植えよう」と山に残った仲間に呼びかけた。100ヘクタールある所有林の4分の1は、佐保さん自身が植えたスギ林だ。

 スギは土壌が厚く、水分が十分ある川沿いが適地だが、実際には、土壌が薄い山頂や尾根、そして急斜面にも植林された。

 「こんな所には植えるべきではなかったのかもしれん」。佐保さんは崩れた山肌を見上げて悔やんだ。

 緑深いスギ林は、日本人にとって見慣れた風景だ。いまや花粉症の元凶と、悪者にもされている。天然林の伐採跡に植林され、日本の森林面積の18%、人工林面積の44%を占めるスギ林の現実から、林業や森林が抱える課題を見つめる。

(2006年4月1日  読売新聞)

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