漂着ゴミに市町悲鳴
海岸に漂着するゴミで、収集、処理を行う市町が悲鳴を上げている。内灘町では漂着した遭難救命用信号弾が暴発、2人が重軽傷を負ったが、信号弾に限らず危険物の漂着も珍しくない。韓国や中国からの越境ゴミの問題もあり、国も対策に乗り出したが、有効な手立ては見当たらないのが実情だ。
ペットボトル、洗剤容器、漁具――。かほく市高松の海岸を巡回した男性職員は、「ゴミは年々増えており、市の負担も増える一方だ」と嘆息した。ハングルや中国語が書かれたプラスチック製品も目立つ。職員は「国内のゴミと、海外からのゴミが半々だろう」と話す。
海岸法は、海岸の管理は都道府県が行うと規定。だが、排出者が特定出来ないゴミは一般廃棄物と見なされ、市町村が一斉清掃などで収集、処理せざるを得ない。特に冬場は海が荒れ、次々とゴミが漂着。各自治体は春先から海開きまでに、職員やボランティアを動員して回収に追われる。
県廃棄物対策課によると、漂着ごみの市町の処理費(2003年度)は約2500万円。内灘町は2004年度、海岸清掃で約480万円を支出した。市町は県や国に支援を要請しているが、県の補助制度はなく、全国的にも「市町村が自腹を切って処理しているのが現実」(環境省環境保全対策課)だ。
一方、「環日本海環境協力センター」(富山市)などの調査では、日本海沿岸の漂着ゴミの2・6%(重量比)が韓国や中国などからの越境ゴミだ。2001~02年にかけては、千里浜海岸などに外国製と見られる訓練用の機雷数個が漂着、自衛隊が回収する騒ぎになった。昨年8月には、中国語表記のある使用済み注射針や薬品の空き瓶などの医療廃棄物が加賀から奥能登の海岸に漂着した。
こうした越境ゴミ問題も契機に、国は漂着ゴミ対策に関する関係省庁会議を設置、4月に初会合を開いた。年度内に対策をまとめる予定で、環境省環境保全対策課は「県や市町村への財政支援を検討する」と話す。ようやく国が重い腰を上げた形で、同センターは「ゴミの発生量の抑制が大きな課題だ」と指摘している。























コメント