青森、秋田両県にまたがる世界自然遺産・白神山地で、ブナなどを傷つける行為が後を絶たないため、東北森林管理局(秋田市)は6日、入山者から電子メールで、写真や位置などの情報を募る「森林情報ポスト」を開設する。
世界最大級のブナ原生林で知られる白神山地は、1993年に世界自然遺産に登録されたが、2008年秋に登録地域内で35本の木の幹に傷が見つかるなどしている。
管理局によると、開設する森林情報ポストには、幹の傷やたき火跡などを発見した入山者に、写真や、全地球測位システム(GPS)機能を使って記録した位置情報などを電子メールで送信してもらう。悪質な場合には警察に通報する。
大菅晴信・自然遺産保全調整官は「多くの入山者に協力してもらいたい」と話している。
自動販売機で紙製容器「カートカン」に入った飲料水を販売し、使用後にトイレットペーパーによみがえらせる取り組みが福岡市で始まり、注目を集めている。
カートカンは間伐材を原料に使用。海外で開発され、国内でも1990年代から導入する飲料メーカーなどが増えている。福岡市では、ポッカコーポレーション(名古屋市)が6月に専用自販機約30台を設置。回収ボックスから使用済み容器を集め、大分市の業者が再生する。195グラム入りの場合、容器35個前後でトイレットペーパー1ロールができるという。
福岡雙葉中学・高校(福岡市中央区)に置かれた自販機は、本体を間伐材で覆い、見た目も「エコ」をアピール。職員や生徒に好評だ。
家庭の太陽光発電で生じた余剰電力を現在の2倍の価格で買い取ることを電力会社に義務づける「エネルギー供給構造高度化法」が1日、参院本会議で可決され、成立した。政府は具体的な実施手続きなどを定め、年内にも新制度を導入する。
太陽光発電の普及の追い風になるが、買い取る費用は企業や家庭など電力料金に上乗せされる。経済産業省によると、制度開始時は標準的な家庭で月約30円になる見通し。買い取り量が増える5~10年後は、50~100円程度と見込まれる。
現在も家庭の太陽光発電で余った電力は、電力会社が自主的に買い取っている。買い取り価格は、電力会社が電気を一般家庭に売る場合と同じ1キロワット時当たり24円程度。新制度では、50円程度で買い取るよう電力会社に義務づける。
家庭に太陽光発電システムを設置すると、200万円前後の費用がかかる。現在の買い取り価格では、余剰電力を売っても、設置費を回収するのに二十数年かかる。経産省は買い取り価格を2倍にすることで、新築に設置した場合で10年、既築で15年程度に短縮できるとする。
経産省は新制度の効果に期待し、太陽光発電の導入量を2020年に「現在の10倍」から「20倍」に引き上げた。太陽光発電システムの価格も3~5年で半分程度に下がると予想している。
日本は世界一だった太陽光発電の設置量を、同様の買い取り制度を導入したドイツに抜かれた。新制度の導入で、世界一を取り戻したい考えだ。(竹中和正・Asashi.com)
5大湖にすむハゼの仲間。2種類いる雄のうち、上が本来の雄、下が白っぽい「間男」=マクマスター大のジュリー・マランテットさん提供
【ワシントン=勝田敏彦】米国とカナダに広がる5大湖にすむハゼの仲間に、雄が2種類いる外来種が存在することが、カナダ・マクマスター大などの研究でわかった。求愛や子育てに忙しい通常の雄の目を盗み、雌との生殖行為だけを専門にする「間男」のような雄がいた。ハゼの仲間が5大湖で急増している理由を説明できる可能性が出てきた。「ジャーナル・オブ・グレート・レークス・リサーチ」に論文を発表した。
論文によると、このハゼは5大湖固有の種ではなく、カスピ海周辺原産。90年に初めて見つかった。船のバラスト水に混じって侵入したらしい。チームは黒っぽい雄のほかに白っぽい雄を見つけた。
黒っぽい雄は体長10センチほどで、雌を引きつけるフェロモンを分泌する器官も発達していた。一方、白っぽい雄は体長がその半分程度で、雌に似ているが、精巣が大きく、精子の数も多く生殖に都合がいい性質を持っていた。自分を雌に見せかけて巣に侵入し、生殖行為だけして逃げるらしい。こうした戦略を取る魚の種は多いが、このような外来種で見つかるのは珍しいという。
研究チームは、雄が2種類いることで固有種との生存競争を勝ち抜き、数を増やしている可能性があるとみる。
08年6月の降雨後、新空港建設地のすぐ前の海域は、赤土で長靴の先が見えなくなるほど濁った=カラ・カルスト地域学術調査委員会提供
沖縄県・石垣島で建設が進む新石垣空港をめぐり、予定地の真下で見つかった洞窟(どうくつ)を流れる川の環境調査をするよう、県が調査を委託した専門家から再三求められていたのに実施していないことがわかった。環境影響評価書(アセスメント)に対して環境相から求められた追加調査とも密接にからむ問題だ。貴重なサンゴ礁で知られる「白保の海」がそばに広がり、赤土流出による環境汚染もすでに起きている。
県に調査を求めてきたのは、元日本洞窟学会副会長でNPO法人・沖縄鍾乳洞協会の山内平三郎理事長(61)。そもそも洞窟については県の委託で04年7月~11月に測量などを行い、06、07年にも改めて調べたという。
その結果、洞窟の川は滑走路の下を3本横切って海の方に向かっていることが判明した。海岸の一部に集中して水がわき出していることから一定の水路があると推測されている。ふだん20~30センチの水深は、雨が降ると1メートル以上になるという。洞窟の一つからは、約1万4千年前のものと推定されるイノシシの骨や人骨も見つかった。
県は環境アセスで、赤土を含んだ雨水は空港建設地内につくる浸透池などで濾過(ろか)し、赤土が海や川に流れ出すのを防ぐと説明した。これに対して環境相は05年4月、降雨などが川や海域に浸出する経路や量を追加調査で把握するよう、許可官庁の国土交通省に意見書を送った。
県は補正評価書を国交省に提出したが、新たな調査はせず、既存の降水量や地下水位などのデータに基づいて水の出入りを予測。「空港供用後に地表を流れる水の流動の変化はわずかで、地下水の変化はほとんどない」などと結論づけた。
山内さんによると、この補正評価書は02~03年に行った地下水のボーリング調査のデータに基づいており、その後に見つかった洞窟内の川には一切、触れていない。山内さんは県が環境アセスを提出する前の05年初めから、川の水質や水量などの環境調査を行う必要性を何度も提案したという。
「川の対策を考えない環境保全策は意味をなさない。濁った水は洞窟を通過して一気に海へ流れ、周辺の環境が破壊されるのは間違いない」と話している。
心配した通りの出来事もすでに起きていた。156ミリの降雨があった昨年6月、工事現場から赤土が大量に海に流れ出た。調査した研究者らでつくるカラ・カルスト地域学術調査委員会(代表=船越公威・鹿児島国際大教授)は、濁水が濾過されることなく洞窟の川などの地下水系を通って海に達したとみている。
県新石垣空港課の栄野川(えのかわ)盛信課長は「環境相意見には補正評価書の中で回答した。地下水については水の出入りを全体的に把握し、確認しているつもりだ」と話す。
環境省の山本昌宏・環境影響審査室長は「最終的に判断するのは国交省。指摘されている懸念が現実になった時は、事業者としての県の責任は問われる」と話している。
大阪経済法科大の浦田健作客員教授(カルスト学)は「県の環境アセスは『地形及び地質』の項目で洞窟内に川があることを明記している。それなのに『地下水』の項目で川のことを無視しているのは欠陥だ」と指摘している。
地に足のついた二酸化炭素(CO2)削減は、化石燃料への依存を減らし、自然資源を大事に使うことから始まる。森の今を報告する。
スギ、ヒノキの山々に、奇妙な契約話が波紋を広げた。面積の94%が山林の大分県佐伯市宇目地区で昨年、「山林(CO2吸収量)の賃貸借契約書」が出回った。
「日本森林環境」という会社が山林所有者から「樹木のCO2吸収量確保能力」を賃借し、CO2排出量を抑えたい企業に再レンタルする仕組み。同社代表(53)と同地区出身の大分市の機械整備会社社長(61)が、様々な人を介して山主らに話を持ち込んだ。
約20か所、計60ヘクタールの山を持つ小野宗教さん(68)は、3月に契約を結ぶ予定だった。
高校卒業後、1人で山仕事を続けてきた。小型パワーショベルで山を傷つけないように細かな作業路をつけ、間伐をして回る。年収300万円。年1ヘクタール当たり1万円の賃貸料が示され、年60万円は「結構大きい」と考えた。
約30ヘクタールのスギ山を持つ高山可朗さん(75)は昨年10月、電器店を経営する知人に同じ話を持ちかけられた。「もっと高くなるかも。でも自治体が行うのがスジでは」と、様子を見ている。
◆ポスト京都でルールどうなる◆
契約は一転、保留になった。機械整備会社社長によると、大分県だけで計780ヘクタール分、13人の山主が必要書類をそろえ、準備をすませた。東京のコンサルタントが企業に橋渡しする運びだったが、関係者間で価格や条件の調整がつかなかった。社長は3月、「法律や規則で森林吸収の基準が明確になるまで、凍結したい」と山主らに説明し、迷惑料として2万円ずつ払った。
「日本森林環境」は法人登記すらしていない。代表は「国内排出量取引が始まると予想し、契約書の文面を練った」と明かした。
京都議定書により、日本は温室効果ガスを2008~12年に1990年比で6%削減する。うち6割の3・8%は、森林吸収でまかなう計画だ。政府が森林管理を適正化し、国全体の森林での吸収量を確保する。制度上、個々の山林の吸収量が売買され、企業の排出削減に充てることはできない。
しかし、これは京都議定書期間の話。現在進む「ポスト京都」の国際交渉で、森林吸収のルールがどうなるかはわからない。様々な憶測をもとに、新ビジネスを探る人々がうごめく。
◆山林自体の売買も活発化◆
環境省は3月、森林吸収量をCO2トンで表し、売買できる仕組みを作った。買った企業はPRなどに使え、公有林の吸収量を売った自治体は、山村振興に取り組める。申請を受け、現在、計画の審査が進む。「2013年以降は、森林吸収量を企業の排出削減に使えるようになるかもしれない。それをにらんだ環境整備という側面もある」(小林紀之・日大法科大学院教授)という。
山林自体の売買も活発化している。山林売買に詳しい不動産業者(51)は「今のうちに安い山を獲得し、森林吸収などのルールが決まるのを待とうと動く企業がある」と話した。
国産材価格は下がり続け、山主に入る価格は、50年前の半分以下だ。「サラリーマンが50年前より安い賃金で働けますか? 金をもっと山村に回してもらわないと」。小野さんは、契約話への期待を捨てていない。
地に足のついた二酸化炭素(CO2)削減は、化石燃料への依存を減らし、自然資源を大事に使うことから始まる。森の今を報告する。
スギ、ヒノキの山々に、奇妙な契約話が波紋を広げた。面積の94%が山林の大分県佐伯市宇目地区で昨年、「山林(CO2吸収量)の賃貸借契約書」が出回った。
「日本森林環境」という会社が山林所有者から「樹木のCO2吸収量確保能力」を賃借し、CO2排出量を抑えたい企業に再レンタルする仕組み。同社代表(53)と同地区出身の大分市の機械整備会社社長(61)が、様々な人を介して山主らに話を持ち込んだ。
約20か所、計60ヘクタールの山を持つ小野宗教さん(68)は、3月に契約を結ぶ予定だった。
高校卒業後、1人で山仕事を続けてきた。小型パワーショベルで山を傷つけないように細かな作業路をつけ、間伐をして回る。年収300万円。年1ヘクタール当たり1万円の賃貸料が示され、年60万円は「結構大きい」と考えた。
約30ヘクタールのスギ山を持つ高山可朗さん(75)は昨年10月、電器店を経営する知人に同じ話を持ちかけられた。「もっと高くなるかも。でも自治体が行うのがスジでは」と、様子を見ている。
◆ポスト京都でルールどうなる◆
契約は一転、保留になった。機械整備会社社長によると、大分県だけで計780ヘクタール分、13人の山主が必要書類をそろえ、準備をすませた。東京のコンサルタントが企業に橋渡しする運びだったが、関係者間で価格や条件の調整がつかなかった。社長は3月、「法律や規則で森林吸収の基準が明確になるまで、凍結したい」と山主らに説明し、迷惑料として2万円ずつ払った。
「日本森林環境」は法人登記すらしていない。代表は「国内排出量取引が始まると予想し、契約書の文面を練った」と明かした。
京都議定書により、日本は温室効果ガスを2008~12年に1990年比で6%削減する。うち6割の3・8%は、森林吸収でまかなう計画だ。政府が森林管理を適正化し、国全体の森林での吸収量を確保する。制度上、個々の山林の吸収量が売買され、企業の排出削減に充てることはできない。
しかし、これは京都議定書期間の話。現在進む「ポスト京都」の国際交渉で、森林吸収のルールがどうなるかはわからない。様々な憶測をもとに、新ビジネスを探る人々がうごめく。
◆山林自体の売買も活発化◆
環境省は3月、森林吸収量をCO2トンで表し、売買できる仕組みを作った。買った企業はPRなどに使え、公有林の吸収量を売った自治体は、山村振興に取り組める。申請を受け、現在、計画の審査が進む。「2013年以降は、森林吸収量を企業の排出削減に使えるようになるかもしれない。それをにらんだ環境整備という側面もある」(小林紀之・日大法科大学院教授)という。
山林自体の売買も活発化している。山林売買に詳しい不動産業者(51)は「今のうちに安い山を獲得し、森林吸収などのルールが決まるのを待とうと動く企業がある」と話した。
国産材価格は下がり続け、山主に入る価格は、50年前の半分以下だ。「サラリーマンが50年前より安い賃金で働けますか? 金をもっと山村に回してもらわないと」。小野さんは、契約話への期待を捨てていない。
地球温暖化を招く石油や石炭への依存を減らすエネルギー源として期待される木質バイオマス発電施設を運営する事業者の約3割が、燃料の木材不足から稼働を休止したり、縮小したりしていることが24日、読売新聞の調査でわかった。
一方で、国内の森林では間伐や枝打ちをしたものの運び出せない「林地残材」が年間2000万立方メートル。山では余り、里では足りない矛盾を解決する何らかの仕組み作りが急がれる。
政府は2002年、新エネルギー法の政令を改正し、バイオマス発電の推進を決定。木質バイオマス発電施設についても、プラント建設への助成策を講じたため、企業や自治体、森林組合などによる設立が相次いだ。林野庁が調査を始めた1999年度に12基だった発電施設数は、昨年度までに144基と12倍に増えた。発電は行わないが木質チップを燃やして熱を発生させるボイラー施設数も、99年度の174基から、08年度は615基に伸びた。
調査は今月、木質バイオマス発電施設を運営する全国73の事業者を対象に実施。56事業者が回答した。
その結果、全体の半数を超える30事業者が燃料が不足していると回答、34%に当たる19事業者が発電の稼働休止をはじめとする措置を取るか、検討中とした。「全面休止」は岩手、埼玉、広島県の3事業者で、いずれも今年4~5月に稼働停止に追い込まれていた。
さらに四国の建築資材会社が「運転を一部休止した」と回答、10都府県の13事業者が「稼働率(運転時間、発電出力)を縮小した」と答えた。「稼働率の縮小を検討中」との回答も2事業者から寄せられた。四国の会社は、発電機3基のうち1基を休止。「5、6年前に比べ、木質チップ価格が10倍以上に暴騰した。雨後のタケノコのように発電所ができ、チップの需要が増えた」と話している。
国の補助を受けて発電を始めた関東の事業者は、原料不足で稼働率を半分に抑えている。「補助金をもらっている以上、簡単に運転は止められない」という。
林野庁の推計では、間伐に伴って発生する林地残材、製材所で出るおがくず、建築廃材を合わせると年間約4250万立方メートルに達する。計算上は、平均的な木質バイオマス発電機1基が1年間に燃やす木材量25万立方メートルから割り出すと、170基の発電機があっても、十分に対応できるはず。しかし、このうち約2000万立方メートルを占める林地残材は、運搬費用が高く、人手不足もあってほとんど利用されていない。
◇
◆木質バイオマス発電=山から出る枝葉や間伐材、建築廃材から作る木質チップや製材所から出る木くずなどを燃やし、蒸気などでタービンを回して発電する。燃焼に伴い二酸化炭素(CO2)が出るが、もともと木が光合成によりCO2を吸収し、それがまた大気中にもどるので、大気中のCO2量を増やすことにはならない。電力会社が年間に買い取る新エネルギー電力(総発電量の1%に満たない)の約1割を占めている。
トヨタ自動車は23日、現在よりも大幅に性能や耐久力を向上させた新型の燃料電池ハイブリッド車を、15年をめどに市販する方針を明らかにした。製造コストを大幅に引き下げ、ハイブリッド車や電気自動車に続く環境対応車に育てる考えだ。
燃料電池車は水素を燃料に発電し、車からは水しか排出しないため「究極のエコカー」と呼ばれる。トヨタは02年からリース販売をしているが、今のところ製造コストは数億円と言われ、耐久性にも課題がある。そのため、販売先は公的機関や企業向けに限られている。トヨタはシステムの小型化などで大幅に価格を引き下げ、普及を目指す方針。
(中川仁樹・Asashi.com)
国内では沖縄本島と鹿児島県・奄美大島だけに生息するマングース(ジャワマングース)が鹿児島市で確認されたと22日、県が発表した。本土での生息確認は初めて。ペットとして飼うのは禁じられており、船便に紛れて侵入した疑いがあるという。生息地では絶滅希少種の動物を襲って勢力を拡大中。県は生態系が崩れる危険性があると心配し、環境省と対策を話し合う予定だ。
県自然保護課によると、07年8月に市内の路上で見つかった死骸(しがい)を環境省奄美野生生物保護センター(鹿児島県大和村)が調べ、ジャワマングースのメスだと最近わかった。市内の野鳥の会会員からは今年4月に市内で3回目撃したと情報が寄せられ、写真からマングースと確認したという。
マングースは主に西アジアやインドに生息する小型の肉食獣。奄美や沖縄には戦前から戦後にかけてハブを駆除するために持ち込まれた。奄美ではアマミノクロウサギなどを襲い、沖縄では本島南部から北上してヤンバルクイナの天敵になっている。
同課は「船便に紛れて来たか、意図的に持ち込まれたのだろう」と推測する。被害は確認されていないが、担当者は「九州でもタヌキやイタチなどを抑えてマングースが君臨するかもしれない」と不安そうに話した。
(三輪千尋・Asashi.com)
タカエコ:ジャワマングース⇒ 日本ではハブ駆除も含めて沖縄島に1910年に導入された。動物学者渡瀬庄三郎の勧めによって、沖縄島の那覇市および名護市周辺、渡名喜島に導入されたという。渡名喜島では定着しなかったのものの、沖縄島では生息数を増加させ、沖縄島北部の山岳地帯を除く広い範囲で生息が確認されている。また奄美大島でも1979年に本種が放されて定着しているが、放獣した人物は不明である。
地球温暖化問題への関心を高めようと、照明を一時的に消して電力消費について考えるイベントが夏至の21日夜、全国約7万4000か所で行われた。
環境省などの呼び掛けで03年に始まり、東京・港区では、東京タワーが午後8時から2時間、ライトアップの照明を消した。近くの増上寺でもこれに合わせて境内の明かりが消え、約300個のキャンドルが灯される中、NGO団体が詩の朗読会などを開いた。
参加した世田谷区の会社員菅原あゆみさん(31)は「照明が消えた瞬間、キャンドルの明かりだけになり、別世界に来た気がした。普段、いかに照明が多く使われているかを実感した」と話していた。
サメに襲われ、両方の前肢の一部を失ったアカウミガメ「悠ちゃん」(メス)に人工ヒレを装着する試験が20日、神戸空港島(神戸市中央区)の人工海水池で始まった。
池でリハビリをしながら、ヒレの改良を進める。
午前11時頃、池に放流されている悠ちゃんをダイバーが捕獲。大阪府内の義肢メーカーが作った人工ヒレ(長さ約65センチ、重さ1・3キロ)を取り付けた。
今後、センサーをつけて池に戻し、泳ぐ速度などを測定する。
保護活動に取り組むNPO法人「日本ウミガメ協議会」(大阪府枚方市)の亀崎直樹会長は「人工ヒレの完成度を高め、いつか海に戻してあげたい」と話していた。
地球環境問題の解決に向けて貢献した個人や団体に贈られる旭硝子財団のブループラネット賞の09年受賞者が18日、発表された。宇沢弘文・東大名誉教授(80)とロンドン・スクール・オブ・エコノミクスのニコラス・スターン教授(63)の2氏が選ばれた。
宇沢氏は、数理経済学の分野で活躍。環境問題を経済学に基づいて分析、地球温暖化を考える上で重要な「社会的共通資本」の概念を提唱した。水俣病や成田空港問題にも積極的にかかわった。
スターン氏は、英政府の経済顧問だった06年、「気候変動の経済学」と題した報告をまとめ、環境政策に大きな影響を与えた。
リムサウルスの想像図。図のように羽毛が生えていたかどうかは明らかではない=ネイチャー提供
中国北西部のジュンガル盆地にある約1億6千万年前(ジュラ紀後期)の地層から発掘された恐竜の化石が、新種だったと中国、米国などの研究チームが突き止めた。「リムサウルス(泥のトカゲ)」と名付けられた。前脚の指の特徴が鳥類と似ており、「鳥類の恐竜起源説」につながるものだ。18日付の英科学誌ネイチャーに発表される。
この恐竜は体長170センチほど。頭部は前後に短く、歯の代わりにくちばしを持つ。前脚が短く、体形はダチョウにやや似ているとみられる。東アジアでは見つかっていなかった獣脚類恐竜ケラトサウルス類の原始的な種として分類された。植物食とみられる。
3本ある前脚の指は鳥類と同じで、元々5本あった指のうち、進化の過程で第1指(親指)と第5指(小指)が退化したとみられる。
鳥類は恐竜起源説が有力だが、恐竜以前の爬虫(はちゅう)類などから進化したとの説もある。国立科学博物館の真鍋真・研究主幹は「獣脚類の3本指が、第2から第4の3本だったことを示す初めての化石だ。恐竜が鳥に進化したことを示す物的証拠になる」と話している。(松尾一郎・Asashi.com)
最近のコメント